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伝説の勇者なりきり部の奴ら:第7話 どこ見ているの?

「ルンルンルン、ンフフー♪」

 

 鼻歌を勝手に奏でる。でたらめなメロディだけど私の喜びを表現している。私は音痴だ。でも気にしない。ごらんなさい、私の部屋。地球にあるアニメ、ドラマ、映画のDVD、ライトノベルが棚にこれでもかというほど並べられているのよ。集めたコレクションの数々。私は隠れ地球文化コレクター。

 

「ウヒョヒョヒョヒョヒョ!」

 

 私はわらった。久々に心のそこからわらった。私は無表情のまま、

 

「やったね♪ 地球だ!」

 

 なんて、ハイテンションで叫び、ガッツポーズまでした。部屋は防音だから叫んでも誰にも悟られないし知られることもない。

 

 ましてや、こういう人物キャラだということも――

 

 でも幼稚園の先生をすることができなくなったら組の子供えんじたちは悲しむでしょうね。悲しみのあまり暴れまくって学級閉鎖ぐらいにとどめてくれればいいけど。天使ナターシャに幼稚園の先生がつとまるのかしら。

 

「ウヒョヒョヒョヒョヒョ!」

 

 心配は心配なんだけど、私は今、地球のことで頭がいっぱいだから喜びのあまりわらってしまった。天使ナターシャ、お願いだから活きるんだよ(笑)

 

 私の気分は落ち着いてくる。先ほど天使ナターシャからもらった神宮寺家の資料が入っている封筒に目をとめる。

 

 封筒の中にある資料を熟読し、神宮寺家の仕様把握を行った。そして封筒から一枚の写真を取り出して眺める。

 

「こいつが神宮寺マモルか。ウヒョヒョヒョヒョヒョ!」

 

 とひとりごちた。神様エレナと天使ナターシャは実はヒメがこんなキャラの持ち主だということは知る由もない。




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 一方、また物語りは現在の地球に戻るんだけどさ。ここは正真正銘の地球なんだよ。神宮寺マモルがね。今は亡き父親のぼるとの回想後の話に戻ります。



 俺とひかるちゃんは家をでて、元気に仲良く高校に向かうところなんだよ。もうね、朝の幸せなひと時ってさ。こういうことなのかもしれない。あぁ揺れているブラン揺れているブラン。ぐふッ。鼻血でそうだよ。

 

 俺とひかるちゃんは隣同士の幼なじみの同じ高校だからね。毎朝、ひかるちゃんといっしょに高校へ登校をしているんだよ。それにしてもね、あぁ揺れているドンブラコ揺れているドンブラコ。決して俺とひかるちゃんがさ。登校時の電車に揺られているわけではないんだ。やべッ。本当に鼻血でそうだよ。

 

 ひかるちゃんのたわわに実った2つのマシュマロのようなものがね。ぷるんぷるんと上下に揺れているドカ~ンんだよ。夏服最高~! ひかるちゃん、めっちゃセクシ~! 俺は一般人を勝手にフォローしまくる芸人ヲタルか。

 

 それにしても薄着の季節は男のロマンと夢がつまっている。薄着の季節はチラリズムの玉手箱や~! って俺は彦摩呂か。つーか、何だこのテンションは。誰か俺のテンションを止めてー。

 

 ひかるちゃんと歩いているだけでさ。こんなにもテンションが上がるんだよ。もうね、それを人々は恋と呼ぶのかもしれないしね。アウストラロピテクスが2本足で歩きはじめるような恋の奇跡なのかもしれない。

 

 もうテンション上がりまくりでさ。意味不明な例え言ってるのは自覚しているヨ。へへん。まぁ、ともかくとしてね。俺とひかるちゃんが徒歩通学をはじめた2人のヒストリーを語ろうではないか。かくて、俺たちの通う高校は自転車で通えるぐらいの距離だったんだけどさ。震える声でひかるちゃんはね。

 

「わたし、自転車怖くて運転できないの。だからマーくんが歩くの嫌だったら自転車で先に行っていいから。わたしはひとりでも歩いて学校に行くの」

 なんて、切なげに言ってきたんだよ。もうね、俺はひかるちゃんの目を見て本気だと思ったんだ。だから俺は即答で言ってやったよ。

 

「歩くといろいろと発見があるし、楽しいからね(特にひかるちゃんのマシュマロの揺れが! BY心の声)。だからひかるちゃん、いっしょに歩いて学校に行こうよ(勝手に道行く人たちが俺らをカップルだと思ってくれるだろうよウヒヒヒ BY心の声その2)」

 

 俺の心の声はなかったことにしてくれよな。俺の中では我ながら格好いい台詞べスト3に入るんじゃねぇのってぐらいの勢いだったんだよ。ひかるちゃんはさ。

「マーくん、じゃあ歩こう。新しい発見があるといいね♪」

 なんて、無邪気に言うだけでね。どうにもこうにもあっさりしてたんだよ。でも、ひかるちゃんは鼻歌なんかね。唄っちゃったりして喜んでいるのだけは分かったんだ。

 

 ひかるマモル徒歩通学シンデレラヒストリー 完

 

 どうだい? 俺たちがいかにリアじゅうなのか諸君には伝わったことだろうよ。羨ましすぎてね、神宮寺マモルリア充殺すとかの殺人予告の手紙は送らないでくれよ。ごめん、俺、リア充神宮寺マモルだから。ふふふ。

 

 しばし俺は妄想の世界に浸りながらさ。本日の新しい発見を見いだしたんだよ。ひかるちゃんのぷるんぷるんと縦横無尽に揺れ動くダイナマイト。これはまさに人類史上初、新しい発見だよ。俺のエロ視線にひかるちゃんは気づかないっぽいんだけどね。というか、ひかるちゃんは自分の話に夢中なのが幸いし気づかないみたいなんだよ。

 

 もうね、俺はそれをいいことにさ。ひかるちゃんのたわわに実ったものに視線釘付けしんけんしょうぶとなっていたんだ。ひかるちゃんのおしゃべりタイム絶賛放送中! 以下、ダイジェスト版だよ。

 

「誕生日におばぁちゃんがポチをプレゼントしてくれたの。あれは本当にびっくりした。だっておばぁちゃんに新しい家族が欲しいってわがまま言って困らせてばかりいたから。ポチがね、わたしを見てワンってえたんだよ。あれは感動的だったなぁ。思わずポチにお手しちゃった♪」

「そっかぁ、そんなことがあったんだねぇ♪」

 

 俺の記憶がたしかならばね。あの時、ひかるちゃんはえるポチに手をだしたら噛まれちゃったんだよなぁ。遠い思い出だわ。ポチがはじめて家にきた日の思い出話はかれこれ通算51回目の話なんだけどさ。カウントをとっている俺もどうかと思うけどね。当初はひかるちゃんがポチを撫でようと手をだして噛まれた話だったんだよ。

 

 今ではひかるちゃんがポチにお手をした摩訶不思議な話と化しているんだけどさ。さらにひかるちゃんのおしゃべりタイムダイジェスト版は続いていくよ。

「わたしね、ポチを飼いはじめて寂しくなくなったんだよ。だってポチったらわたしにお手をしてくるようになったから♪」

「ポチは賢いよねぇ、すごいねぇ」

 

 ポチがはじめてお手をした話はね。ひかるちゃんの鉄板でかれこれ通算77回目なんだよ。おそらくね、ひかるちゃんのおばぁちゃんがポチをしつけたと考えられるけどさ。ひかるちゃんの中ではね。突然、ポチが何の脈絡もなく自分にお手をするようになったらしいんだよ。

 

 もうね、その時、ひかるちゃんはもしかしたらポチは人間なんじゃないかと疑ったみたい。そんなひかるちゃんに天然ロリータという称号を与えたい。幼馴染である以上はさ、ポチ話は何回も何十回も耳が痛くなるほど聞いているんだよ。けれどもひかるちゃんは毎回嬉しそうに語るからね。

 

 ひかるちゃんに対してさ。その話は前も聞いたからと俺は言えないんだよ。本当に申し訳ないんだけどね。ひかるちゃんの18番のポチ話を適当に返事したり相づちをしてしまう俺って最低なのかもしれない。

 

 ごめんね、ひかるちゃん。悲しい表情のひかるちゃんよりも楽しげなひかるちゃんでいて欲しいんだよ。俺はひかるちゃんのおしゃべりタイムにうなずきながらもさ。視線は上下左右に揺れ動くぷるんぷるんへ引き込まれていったんだ。

 

 もしも俺がニュートンだったらね。ひかるちゃんのたわわに実ったものを見ただけで万有引力を発見できそうな気がするよ。だから俺は新しい発見のためにさ。研究の一環として見ていいんだよ。未来の日本のために見ていいんだよ。俺、将来政治家になるから(なーんて)。うはッ。本格的に鼻血でそうだよ。

 

 俺のプラス思考はこういう時にね。もっとも威力を発揮するんだよ。何せ、どんな状況下でも否定するのではなくてさ。肯定することができるのだからね。俺は飽きずにひかるちゃんの揺れ動くものを見続けているとさ。その時、歴史は動いたんだ。

 

「マーくん、さっきからどこ見ているの?」

 いきなりひかるちゃんからの不意打ち━━━━(゚∀゚)━━━━!